<番外編>成×甲骨文字:平成成人式
平成31年1月14日(月曜日)20190114太陰太陽暦1209辛亥48
原姿力発想お宮(□デザイン造形思考)番外編<成人式>
成人式を迎えて、一区切り。
あと数か月で、平成も区切りが訪れる。
いちばん最初の「成」とはどんなんだ?
<甲骨文字「成」>
まさに成日
甲骨文字に「成日」が刻まれていた!
成の日?
成人式!?笑
実際の甲骨文では、成と日を別けて訳すのかもしれない。◎この甲骨文での成とは商の建国者(大乙)である。
1甲午卜争貞 王(女賓)成日 合1248正
甲午(31)に卜して争(貞人名)貞う 王、成(大乙)に(女賓)して、日(祭祀名)せんか
成に賓する。まさしく大先祖(成=大乙)を、お、も、て、な、し。そして日(太陽の下でお祀り)か。
2庚辰卜令(足)于成 合4584(地名か)
庚辰(17)に卜して
成(地名)において
(足)に令せんか。合4584
「成」は古代から重要な文字であったことは間違いない。
「成」は戌で丁(□)を守る。都市建国の祖先にふさわしい象形。
「成」人式は、日のもと(ニッポン)各地で、お、も、て、な、し?!
「成(大乙)」は、建国者として、大事に扱われ多く甲骨文に刻まれ、祀られている。
甲骨文合集2953
貞、今日侑于成三牛
<建国者の祖先:成(大乙)への祭祀>
釈文:貞ふ、今日、成(大乙)に三牛を侑せんか 合2953
デザインとしての成も興味深い。
この象形の構成要素は、なにか。
王の鉞(シンボル)を立てた象形と、丁(□)である。
王とは何か?
のちの時代の金文、楷書にいたるまで「戌」の影響力は強く、白川翁は戈(か)+Ⅰ(いとかざり)で、「成」の金文から、戈(ほこ)に綏飾(すいしょく)=としてのⅠ(糸飾り)を加える形とする。しかし実際の甲骨文字は□を刻んだものが多い。商王朝末期五期あたりから~金文器の制作が盛んになり、綏飾を加えてお祓いをしたことを明文化するようになったのか。それが白川翁のいう成就の儀礼であったのであろう。ことあげせずの甲骨文時代には明確な記述はない。「成」の言霊力が引伸義として拡張していったのではないだろうか。就は凱旋門である京の完成のときに、犬の祭祀犠牲を加え成就を願う。これは現代のお宮の一般御祈祷での就職祈願や心願成就に似ている。築造や制作の完成のときには、その成就の儀礼、いわば竣工式を行う意とする。神道でも竣工祭の祝詞は欠かせない。新しく増設するということは、神にお伺いを立てなければならないのだ。その造作するものを清めるため、そのことを終わらせるために。祭と、竣工を滞りなく斎行し終えて竣成し、「咸(かん・おわり)」となり、心を加えると「感謝」の感となる。始まりから、強烈な縦の糸を演出していく「成」の文字。成人とは、もはや立派すぎるくらいの文字である。その根源に「戌の霊力」を備え持つ言霊であった。
甲骨文字「成」
甲骨時代だけでも、さまざまな形で刻まれている。
1王名:大乙 合2953
2地名:戈(か)+Ⅰ(こん)の字体。
3神名:成戊(十干)=尚書に見える巫咸(ふかん)=大甲の臣か。
【咸】9[字音]カン [字訓]おわる・ことごとく・みな
のちに分化したが甲骨は未分化【成】=【咸】である。
国の旧字体:國にも、この戈が関係をしている。
十干の戊も
十二支の戌年も
すべて「戈」である。
去年2018年は「戊戌(つちのえいぬ)」であった。國や権力、力の問題が多く浮上した年ではなかったではないか。
國として成人式。
平成最後の日本。
「成」の原姿の発想はこうであった。
<武器や祭具は、詳しい考察は、9且テーマで>
20年前、成人の日に「成」の文字のことなんて考えなかった。
あの頃、、、
金髪。やっちゃってるし笑。
昭和だったんだな。
精一杯だったんだな。
そして平成も終わる。。。
平成の響きに、成人の言霊も力強い。
文字や、言霊のチカラ、日本に根付いているコトバの力を、
これからの未来びとに、成人式のみなさまにも、大いに活用してもらいたい。
成から感謝まで。
成人式は感謝の日。
古代視点から見れば20歳まで生きてこられた。
それは奇跡。
甲骨文字の成り立ち。
原子力でなく
原姿力を。
<番外編>とはいってもお宮に纏わる文字、そして□(丁)造形を含む
「成」の文字でした。:平成成人式 了。
コメント