<番外編> 辰の日の甲骨文。
【辰】ワールド。
平成最後4月(2019年)
方便の十二支動物では、唯一の架空の動物dragon!
龍虎の龍はだれもホンモノをみたことがない!????
風を見たこと有りますか
誰も風を見やしない 西条八十
辰を見たこと有りますか
誰も龍を見やしない むらかみすいぶん
甲骨文字「辰」の造形デザインは、竜とは関係ない。
白川静の貝に関する辰の説は、甲骨を純粋に見れば「石」造形であり、「辰」に貝造形の要素はない。
よって、正しい字源解釈ではない。暦の十二造形ついては、金文造形や説文などの後の文献から解釈を引用してしまえば、本来の甲骨文字の發想は見失うことになるだろう
ただし、石を加工する前に貝を加工した考古学的資料が沖縄で発掘されており、創造力をひろげて古代の旧石器時代を旧貝器時代と見立てれば、貝と石は人間が自然物を加工し新しい道具を創る素材として共通する。
過去の字源説である白川静翁の解説の段階でそのような意図がご本人にあったかは今では確認ができない。
十二支にちなんだ60日の中の辰の日。
その5日間の甲骨文Traceメモを紹介。
<近代の辰年の出来事>
05戊辰 龍母 異族神
“戊辰戦争”という名称は、内戦が起こった1868年の干支が5番目の“つちのえたつ”(戊辰)であったからです。戊辰戦争 (ぼしんせんそう)1868年(明治元年)の鳥羽・伏見の戦い[とば・ふしみのたたかい]から、翌年の1869年(明治2年)の五稜郭[ごりょうかく](現在の函館市)における戦いまでの、旧幕府側と新政府側との一連の戦い。
29壬辰1192垔1夕 補5121壬辰29甲骨
壬辰倭乱じんしんわらん:豊臣(とよとみ)秀吉の朝鮮出兵に対する朝鮮での呼称。壬辰(1592=文禄1)・丁酉(ていゆう)(1597=慶長2)の倭乱ともいう。中国では万暦(ばんれき)(1573~1619)朝鮮の役という。
平成最後4月は自然の文字で、完了。
石にまつわる造形から
辰で締めくくろう。
★石製の農具の象形。農の初文(落)。後代に星辰、日辰。
辰1十二支 英1000、辰2地名または長 屯2432 辰3祭祀名 屯4178
<農業革命~自然物創造革命があった>
石を加工し石器を作る。
石を加工し新しい道具を創造する技術は長い長い年月をかけて磨かれた。時代区分名称にある旧石器時代や、新石器時代のように膨大な時を経て試行錯誤を繰り返した。人類は、他の動物には作りだすことができない独創的なアイテムを生み出していった。
石器の発明は革命的であり、人類史上画期的な、あたらしい技術の取得でもあった。
「石」は人類の創造の源として貴重な自然資源であった。石の造形は「割る」「削る」「磨く」など、素材の特徴を熟知して、まさに職人技のように技術を口伝(伝承)し、ますますに磨かれていったのであろう。
<類似関連文字>
農…農具道具(辰)+林、草。農具[石器]で木や草を刈る表現の造形。林と辰とに從い、もと草はらを辟(ひら)くことを示した。のち林の部分が艸になり、字形は金文で上部に耕作地を意味する『田』を加え、林を「斎」に置き換えた。隷書で田が曲に。曲はその形の誤ったものが後の造形となってしまった。
古から洞窟壁画、岩陰祭祀など。また啓母石の神話をはじめ、石に対する古代の信仰は古くから多い。我が国では、古事記に岩屋に身をお隠しされる神神のものがたりが伝承され今に残る。
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