卯考05 謎の改卯鳥星。柳。
甲骨文には、現代の言葉にはない特殊な単語(連語)が存在する。
現代人である我々の使っている漢字で構成された現代用語は、のちの時代ごとに、そのつど、
あたらしく後から作られた後起の文字であり、最初に文字を創造した原初の発想はない。
しかし甲骨文字用語は、その文字をつくり刻んだ最初の意をもっている。
3400年前の初動において、文字の発想の原点から使われていた用語は重要な意味をもつだろう。
「改卯鳥星」
この鳥の★とは何か?
それを「改卯(かいぼう?)」するとはどういうことか。
甲骨文に記述された天体の異変が現れた。そのニュースを刻む。
何かしらの重大トピックであることは確かだ。
宇宙は3400年で大きく変化したのだろうか。
われわれが今、見上げる夜空と、3400年前の古代の空は
地球史スケールで言えばほぼ同じ。
「改卯鳥星」その前文では雨の文字が見える。
「また雨が降れり」
現代人も天気予報や天体異変には敏感に反応する。
雨のうたは現代も多い。雨に纏わるテーマの歌を歌っていないARTISTを探すのは大変なくらいだ。
雨はたくさんの物語を紡いでいる。
最古の雨歌「雨のち「改卯鳥星」」
By詠み人(3400年前のひと)。
誰も本当の意味はわからない。3400年も前のことなのだからそれは当然である。
それでも考古学的発掘や遺物をヒントにして、甲骨文のその文脈を読み解くしかない。
のちの文献は後付けで参考資料のひとつであるが
鵜呑みにしてはいけない。
司馬遷「史記」は小説、
許慎「説文解字」は仮説、
面白くても、すべてが真実ではないし、ましては今さら権威的に扱って事実とフィクションを盲信することもないだろう。。諸子百家の思想もさまざま、真実を持ったまま滅亡して消えていった小国もあっただろう。
※また、柳(やなぎ)は、現代の漢字の文字だが、造形としては「木+卯=柳」で、甲骨文にも刻まれている。
北半球の温帯に分布する細い枝が枝垂(しだ)れる「枝垂柳」などの植物を指してはいない。
ただ、同じ造形要素の文字として「木卯」造形は刻まれていた。
想像してみよう。
その癶想を。
原姿を發想せよ。2024
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