辰考5 農具創造・地震発生。最古の記録。
大地とともに、地面を踏みしめて生きてきた。二足歩行はその両手に自由を与え、何百万年もの試行錯誤の末に、人類はその自然物である石をついに自分たちの味方にした。しかし大きな地面は今も尚、予測不能である。大地も生きている。その「石」を創造物の原石として畏怖の念を抱き格闘してきたのが人類史。
われわれは好循環SAPIENSだった。
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辰の上部は石造形。石器を加工して、艸木の呼吸を感じとる。
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辰+力(亡失文字)
力造形は筋肉の象形ではない。鋤などの創造した道具である。反転すると「乇」となり
自宅の「宅」は、道具を保管する聖所。その宀(宮)においては神具となる。
自然物を探究し
道具を工夫して作り
丁寧に神具として清めた。
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われわれの身近にあるモノたちが、今でもそのように扱えたなら
どんなに豊かであっただろうか。合理的で便利なものがいつでも換えが利くガタクタになるなんて。
最古の石。
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女性は妊娠する。甲骨に刻むべき重要報告となる。
「安産祈願」の祈りや「妊娠」にまつわる甲骨文は多い。
辰のつく漢字は「ふるえ」ている。
唇はどこからどこまでが唇か。
魂振りは全身全霊で。
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軍隊も震える。
※諸説アリ。石造形から石器などを止(すす)ませた農民一揆や反乱の仮説もある。
落合氏はパニックという表現をしている。甲骨文の解釈には、いくつかの仮説も参考とすべきだろう。
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邑が震える。
地震の原形となる甲骨文字。
古代に地震がなかったとはいえない。
地震は都市である「邑」に大きなダメージを与え
人々はパニックに陥る。
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自然災害の脅威。
その自然からはたくさんの恩恵も受けている。
震えるワールドを目の前にしてから、人類は何を得たのか。
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それは畏怖の念をもち続けて創造しつづけること。
大地とともに、地面を踏みしめて生きてきた。
「書」とは地面にまっさらカミをはさんで、
地球と摩擦して生み出す世界。
われわれの足元にある
文字は3400年の根っこがある。
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